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山口北州印刷
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ジョバンニクンが働いた印刷所?
  「ジョバンニはまつすぐ家へは歸らず町角を三つ曲がつてある大きな活版所にはいつて、靴をぬいで上りますと、突き當りの大きな扉を開けました。中にはまだ晝なのに電燈がついて、たくさんの輪転機がばたり、ばたりとまはり、きれで頭をしばつたりラムプシェードをかけたりした人たちが、何か歌うやうに讀んだり數へたりしながらたくさん働いて居りました。」
(宮澤賢治『銀河鉄道の夜』二、活版所 より)
 
春と修羅
 処女詩集 「春と修羅」

これより以前、当社で長らく担当していた盛岡高等農林学校の校友会誌の印刷にあたって、同校の学生だった賢治が幾度も当社を訪れたとも言われていますが、定かではありません。後に東北採石工場技師時代の賢治がつくった商品案内チラシやその他のたくさんの印刷物も、遺言でつくった「国譯妙法蓮華経」1,000部も山口活版所で手掛けています。
大正デモクラシーの高まりの中、大正13(1924)年4月、花巻の大正活版所が宮澤賢治の処女詩集『春と修羅』を印刷しました。大正活版所は山口活版の支店のような形で開業してすぐで、賢治は不足の活字をとりに花巻からしばしば盛岡・内丸の当社まで足を運びました。

校友会誌
盛岡高等農林学校の校友会誌
「ジョバンニは何べんも眼を拭ひながら活字をだんだんひろひました」
  童話『銀河鉄道の夜』に登場する活版所は、もしかすると当社をモチーフにしたものかもしれません。

宮澤 賢治
Miyazawa Kenji
(1896-1933)
詩人・童話作家

岩手県花巻市生まれ。盛岡中学校(現:盛岡一高)から盛岡高等農林学校(現:岩手大学農学部)に進み、農芸化学を専攻、研究科では地質学・土壌学・肥料学を学ぶ。花巻農学校教師を経て、1926年(大正15)、羅須地人協会を設立。法華経思想と科学との統一を農民指導・心象スケッチの作品にかけた。仏教説話・動物寓話・デクノボー童話によって、宇宙・四次元世界へと思考を発展させ美しいイーハトヴのユートピア世界を創造した。これらは詩集『春と修羅』・童話集『注文の多い料理店』などに収められ1924年に刊行。真の宗教者・科学者の道を厳しい菩薩行に求め、そのヒューマニズムは「農民芸術」として結晶した。